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NOREN 02 串亭ロゴ

串亭

株式会社リアルテイスト
株式会社リアルテイストは2017年7月に株式会社バルニバービへグループ入り。
株式交換方式によるM&Aでグループ入りし、企業成長を加速化・安定化させるだけでなく、内部統制やコンプライアンスなどの社内整備や見直しを上場基準で行ったことで、長期的なメリットも獲得した。
sell
路次 徹夫|ROJI TETSUO
1976年生まれ、大阪府出身。大学卒業後、事業者金融事業の会社へ就職し、2001年に飲食業界へ転身した。その後「29歳までに独立」することを目標に掲げ奮闘し、2006年に目標である29歳で「株式会社リアルテイスト」を設立。現在は、串揚げ店や鉄板焼き店など多数の店舗を展開している。
NOREN 02 串亭ロゴ

串亭

株式会社リアルテイスト
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株式会社リアルテイストは2017年7月に株式会社バルニバービへグループ入り。
株式交換方式によるM&Aでグループ入りし、企業成長を加速化・安定化させるだけでなく、内部統制やコンプライアンスなどの社内整備や見直しを上場基準で行ったことで、長期的なメリットも獲得した。
路次 徹夫|ROJI TETSUO
1976年生まれ、大阪府出身。大学卒業後、事業者金融事業の会社へ就職し、2001年に飲食業界へ転身した。その後「29歳までに独立」することを目標に掲げ奮闘し、2006年に目標である29歳で「株式会社リアルテイスト」を設立。現在は、串揚げ店や鉄板焼き店など多数の店舗を展開している。
社員がハッピーになる会社という
ゴールのため、上場企業グループ入りを選択。
中塚:M&A に至るまでの御社の簡単な沿革と、M&A を考え始めたきっかけを教えてください。

路次:大学卒業後、30歳までに独立・企業するという目標を立てていましたが、29歳のときにそのチャンスが訪れました。当時働いていた外食企業の上司を通じて、ある会社の社長と知り合い、独立したいという話をしていたところ、その会社で経営していたある店舗が不調なので、その店をやってみないかというお話をいただいたのです。
勤めていた会社は自ら育ててきた後任に任せる形で円満退職し、その店の経営に乗り出すためリアルテイストを設立したのが29歳と8か月のことです。私たちが手掛けるようになってから 3、4か月で、以前は200万円程度だった売上を600万円以上まで伸ばすことができ、社長に喜んでいただけました。実は、その社長というのが、のちにリアルテイストを M&A で買って頂いた、バルニバービの佐藤社長なのです。今から振り返ると不思議なご縁です。
その後、「串亭」を出店し、おかげさまで好調に店舗数を増やすことができ、リアルテイストは、2016 年ごろには串亭が 16 店舗、他の業態で15店舗くらいの規模になりました。「串亭」は、売り上げも店舗数も伸びていましたが、私の中では危機感を持っていました。伸びている業態ほど、常に業態の陳腐化を起こさない努力が必要だからです。もちろん、新メニューの開発など、それを避ける工夫を日々行っていましたが、それでも情報消費が速い現代に、どの外食企業でも業態の陳腐化というのはどうしても避けられない面があります。
串亭は、同価格帯に強力な競合が存在しないという強みもあり、業績が好調でしたが、より大きな資本のもとで、業態自体のパワーをもっと高めていかなければならないと考えるようになりました。これが、M&Aを意識し始めたきっかけです。

中塚:売却を決断した決め手はございますか?

路次:また、私は 29 歳で起業をしたときから、「いつかは自分の会社を上場させたい」と考えていました。「なぜ上場させたかったのか」と振り返ってみると、それは、社員みんながハッピーになれる会社、誇りをもって働ける会社を作りたかったからです。
ところが、飲食業界の他社では、上場を目指してファイナンスを組んで店舗拡大をしていったはいいけど、急拡大しすぎて従業員がみんな疲弊している、そのため、社長自身もマイナス思考になってしまった、そんな話を見聞きするようになりました。
すると、今から従業員を疲弊させてまで上場を目指すべきなのか、と考えるようになり、ゴールが「社員みんながハッピーになれる会社、誇りをもって働ける会社」であるなら、無理して自分たちで上場を目指さなくても、上場企業グループに入ることでそれが叶うんじゃないかなと考えるようになったのです。
上場基準レベルの内部体制構築により、
人材確保面などで大きなメリット。
中塚:今回の M&A の経緯を教えてください。

路次:M&A による「串亭」の売却を考え始めたころ、ちょうどタイミングよく、バルニバービの佐藤社長が、京都の料亭旅館「菊水」を買収するから、一緒にそれをやらないかと言ってくださいました。
バルニバービはそれまで洋食、カフェなどの業態が中心だったので、和の業態はたぶんそれがはじめて。しかも単なる飲食ではなく料亭旅館です。新しいチャレンジに際してお声をかけて下さったのが嬉しかったですし、ぼくも将来的には旅館とかホテルの経営もやってみたかったこともあります。
また、バルニバービは、2015年10月にマザーズに上場していたので、先に述べたように、そこにジョインすることでリアルテイスト自体のドライブにもつながるに違いないとも思いました。京都の「菊水」を成功させて、それまでのバルニバービの洋食・カフェ事業と、旅館事業、そして和食のリアルテイストの3本柱で拡大を目指していくというビジョンを持って、M&A で連結入りすることとなったのが、2017年の7月です。
M&Aの具体的なスキームは、株式交換方式でした。まず、R.Tパートナーズという会社を作って、そこにリアルテイストの株式を66%持たせました。株主総会特別決議の拒否権を持てるように、34%は残しておきます。その上で、R.T パートナーズの株式100%を、バルニバービの株式と交換するというスキームでした。
その後、経営方針の違いから、2018年4月に自らバルニバービが保有するR.Tパートナーズの株式を買い戻し、MBOを実行しました。

中塚:MBOを実行して、プラスになった点を教えてください。

路次:結果的には短期間でのMBOとなった訳ですが、リアルテイストにとって、そこから得られたものもたくさんありました。最も大きいものは、上場会社に加わるために、内部統制、コンプライアンスなどの面で、上場基準にあわせた社内の見直し、整備ができたことです。
正直言って、外食企業の性質上、上場基準を満たすことは容易ではありません。以前から少しずつ体制を整えてはいましたが、十分ではありませんでした。それが、上場企業とのM&Aをきっかけにして、完全に生まれ変わりました。後述しますが、これが 2 回目のM&Aにつながります。
飲食業界の人材確保がますます難しくなっている中で、上場基準を満たす内部統制やコンプライアンス体制をきちんと作れたことは、長期的に見ると非常に大きなメリットがあったと考えています。実際、現在のリアルテイストでは離職率が下がる傾向にあり、すでにその効果を実感しています。
同じ会社を短期間で2度売却した
貴重な経験が、さまざまに役立っている
中塚:その後 2 度目のM&Aをされましたが、そちらの経緯について教えてください。

路次:のちに、「塚田農場」ブランドを持つエー・ピーカンパニーの米山社長が、「いっしょにやらないか」と声をかけて下さいました。
「塚田農場」には以前から着目していて、知れば知るほど、いい本質を持つ業態だと感じていました。ちょうど、エー・ピーカンパニーも次の一手を探していた。私としても、塚田農場にはない、客単価6000円くらいの業態を得意とするリアルテイストが加わることで、エー・ピーカンパニーがこれまで苦手としていた分野を開拓していけるのではないかと考え、両者の思惑が合致。2018 年 8 月に、リアルテイストがエー・ピーカンパニーの完全子会社となる基本合意を締結致しました。
1回目のM&Aから短期間でのMBOをしたことについて、もちろん内心では忸怩たるものもあります。しかし、M&A自体については、まったく否定的な考えは持っていません。
米山社長にお声をかけていただいて、とんとん拍子で基本合意までたどり着けたのも、バルニバービに加わる際に、上場基準の社内体制をきちんと整備できていたことも大きな要因だったと思います。また、今後、エー・ピーカンパニーの中に入ってやっていくとしても、M&Aによる買収案件の検討など、私の経験が活かせる場面は多々あると思っています。
同じ会社を短期間で2度も売却した経験のある方はおそらくなかなかいないでしょうから。その意味では、あの経験はまったく無駄にはなっていません。

中塚:2度のM&Aを経験して、ご自身の今後について教えてください。

路次:ある意味で、M&Aに関して、飲食業界内でちょっとした有名人になってしまいましたが、そのおかげで、さまざまな方から、M&Aについてのご相談を多くいただくようになりました。今度は「買ってくれないか」という具体的なご相談から、M&Aについて教えてほしいという漠然としたアドバイスを求められることまで色々ありますが、そういったご相談を頂けるようになったことも、経験のメリットかもしれません。
いま、飲食業界の M&Aはブーム的な活況を呈しています。ある意味で私もうまくそのブームに乗れたのかもしれません。ただ、ブームは、いつかは終わるものです。そうであるなら、その前に思い切りやりたいことをやっておくのが良いのではないでしょうか。私も、現在42歳ですが、50歳までは思い切りやりたいことをやってみて、それでダメだったら、また串揚げ屋を出して、店に立って串を揚げようと思っています。
上場会社の中で
自分にしかない
強みを生かす。

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